『沈む船』〜本当に大事なことに気づいているか〜

とても印象に残る朗読を聴きました。

あるセミナーに参加していて、そこで聴いたのです。
最初は、なんとなく聴いていたのですが、
少しずつ、気持ちが変わっていきました。

どんな風に変わっていったのか、
途中、聴いていた私の心の声を入れてみます。

(英語だったので、日本語に訳してご紹介しています)

朗読『沈む船』

船が沈んでいく。どんどん沈んでいく。

船長は、乗客と乗組員に、すぐに救命ボートを海に浮かべければならないと言った。

しかし、乗組員たちは「まず資本主義による労働者階級の抑圧をやめさせろ、救命ボートはそれからだ」と言った。

そして女性たちは「まず同一労働、同一賃金を実現したい、救命ボートはその後で」と言った。

高橋左

あれ、変だぞ、何の話かな?

少数民族は「まず人種差別をなくせ、それから救命ボートでは席を公平に割り当てろ」と言った。

船長は「これらはすべて重要な問題だが、我々が生き残れなければ意味がない。すぐに救命ボートを下ろさなければならない」と言った。

高橋左

そらそうやな!

しかし、宗教家たちは「まず教室に祈りを取り戻す必要がある」と言った「これは救命ボートよりも重要だ」

そして、中絶反対派は、「まず、中絶を違法化するべき」と言いった「胎児も他の人と同じように救命ボートに乗る権利がある」

中絶擁護派は「まず中絶の権利を認めよ、救命ボートはそれからだ」と言った。

高橋左

なんだかドキドキしてきたぞ、これは「お笑い」なのか?

そして社会主義者たちは「まず富を再分配せよ」と言った「 そうすれば、誰もが等しく救命ボートを降ろすために努力するだろう」

動物愛護主義者たちは、「まず医療実験に動物を使うのをやめよ」と言った「救命ボートを降ろすより、こちらが優先だ」

高橋左

「お笑い」にしては、妙にシリアス!

そして、ついに救命ボートは一つも下ろされず、船は沈没し、全員が溺れ死んだ。

沈んでいきながら、少なからぬ人々が最後に思ったのは、こんなことだった「人類のすべての問題の解決にこれほど時間がかかるとは、船がこれほど突然沈むとは、夢にも思わなかった」

ダニエル・クイン著の『イシュマエル』から

高橋左

・・・

朗読から私が受け取ったメッセージ

この朗読から私が受け取ったメッセージは以下です。

私たちは、本当に大事なことが何なのか、
なかなか気づけないでいます。

残念だけど、ちょっと見には、
「大事そうにみえること」に、
振り回されてしまっているのです。

そうして、手遅れになる。

そうならないためのツールに
「マインドフルネス」がある。

実は、マインドフルネスは
本当に大事なことに気づくためのツールなのです。

朗読は、ダニエル・クイン著の哲学的小説『イシュマエル』からの引用です。
この本は、1991 年、地球規模の問題に対して創造的かつ前向きな解決策を示す小説として、賞を受けました。

残念ながら、今は絶版で手に入りにくい本です。もし興味があったら図書館などで探してみてくださいね。

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