8.日記:段階4以上の人へのコーチング、成長を促進することの是非

「インテグラル日記」を再開します

「インテグラル日記」カテゴリーのブログ記事の投稿を再開しようと思います。

理由は、今の自分が学習中で未消化なことでも、こまめにアウトプットした方が良いと思えてきたからです。

というわけで「インテグラル日記」カテゴリーの記事では、今、インプット中のものを咀嚼して、アウトプットしていこうと思います。荒削りな文章になるでしょうが、少なくとも、マインドフルな「いま、ここ」感は満載になるはずです。

インプットするものは、本、動画、音声、自分が参加中の講座、自分が訪れた場所などになる予定です。

成人発達理論の発達段階4以上の人にいわゆるコーチングは可能か?

ラスキー博士の『心の隠された領域の測定 vol1』の読書会は、今日から第7章に入りました。一度、自分でも通読した本を読書会という形で再読していますが、とても発見が多く刺激的です。

インテグラル・コーチングの文脈では、コーチングとは、クライアントが、発達段階3の「他者依存段階」から発達段階4の「自己著述段階」に移行するのをサポートするコミュニケーションでもある、と言われています。

では、段階4以上のクライアントに対するコーチングはどうなるのでしょうか。そもそも、段階4以上のクライアントに対してコーチングは可能なのかという問いが示されていました。

第7章ではこの「段階4以上のクライアントに対してコーチングは可能なのか」という問いに対して、答えとまではいかないものの、ヒントが示されているとように読み取りました。

私たちは「生涯、成長し続けられる」が、果たして「成長を促す」ことは、いつも良いことなのか?

成人発達理論については、もう一つの問いも生まれます。そもそも成人の発達は「促進される」べきものなのでしょうか?人の心として「上を目指したい」という気持ちは、私たちの中に抗いようもなく存在します。例えば、剣道などでも1段になったら、2段になりたい。2段になったら、次は3段になりたい。成長したい。発達したい・・・

現代の神経科学では、人間の脳神経は、死ぬまで成長・発達し続けることがわかっています。「神経可塑性」と言われるものです。私は、初めてこの科学研究を知ったとき、心の中で飛び上がりたいような気持ちになったことをはっきり覚えています。なぜなら、それまでの私は「大人になったら、成長・発達は終わり。あとは緩やかに後退するだけ」と感じていたからです。

「大人になっても成長できる、発達できる」って何て素敵なことだろうと思いました。そう思って、インテグラル理論や、成人発達理論を学び初めたのですが、学べば学ぶほど、話はそう簡単ではないことに気付かされてました。

結論から言うと、飛び上がる(成長)ためには、まずしゃがむことが必要になる、ということです。そして、1)飛び上がることも、2)しゃがむことも、3)そのどちらでもない別の動作も、等しく重要らしい、ということです。