「誰かの役に立ちたい」
その気持ちは、とても美しく、尊いものです。
でも同時に、そんなやさしい人ほど、
自分を後回しにして、気づかぬうちに疲れをためてしまうことがあります。
10月31日に開催したワークショップ
**「人の役に立ちたい方のためのセルフ・コンパッション入門」**では、
そんな方々と一緒に、「やさしさを自分にも向ける時間」を持ちました。
「土台」を整えるということ
この講座のテーマは
「セルフ・コンパッションはあらゆるスキルの土台」。
倒れるまで頑張ってしまう。
相手のことが気になって、気が休まらない。
そんなとき、必要なのは「もっと頑張ること」ではなく、
自分を支える“心の土台”を整えることです。
今回のワークショップでは、
クリスティン・ネフ博士の研究をベースに、
「やさしさ」「気づき」「人間としての共通性」という
3つの柱を体験的に学びました。
参加者のみなさんの気づき
参加された方々から、こんな言葉が届きました。
「苦手な人と関わる自分に“まだこんなこともできない”と苦しんでいました。
でも、“人間の不完全さ”と捉えると楽になり、
胸のあたりの苦しさが広がり、笑えるような気がしました。」
「子どもの純粋な眼差しに痛みを感じていましたが、
自分の成長を感じたとき、温かい手を当てて抱きしめるような安心感がありました。
自分も子どもも慈しみたいという気持ちが湧きました。」
「“頑張ればできる”と自分を鼓舞してきたけれど、
自分に優しくできていないのに、人に本当の優しさを伝えられていたのか?と気づきました。」
「以前より、焦らず立ち止まって俯瞰する時間を持てるようになりました。
‘まあいいか、それでよい’と思える自分がいて、
前を向くすがすがしい風を感じました。」
どの言葉にも共通しているのは、
“がんばる自分”から少し離れて、
“ありのままの自分”を優しく見つめ直すまなざし。
それは、「自己肯定感を高める」こと以上に、
自分の不完全さをまるごと受け入れるという、
深い癒しと変化のプロセスでした。
「やさしさの循環」はここからはじまる
セルフ・コンパッションを実践すると、
自分の中に“やさしさの循環”が生まれます。
自分に向けたやさしさが、
やがて他者へのまなざしに変わり、
関係性が穏やかに、自然に変わっていく。
その変化は一夜にして起こるものではありません。
けれど、ふとした瞬間に、
「以前より落ち着いている自分」
「もう少し優しくなれた自分」に気づく。
そんな小さな一歩の積み重ねが、
人生を静かに変えていきます。
さいごに
参加してくださった皆さま、ありがとうございました。
「セルフ・コンパッション」は特別なテクニックではなく、
**自分と再びつながる“生き方の練習”**です。
次回は、もう少し深いテーマ——
「支える私」と「支えられる私」のバランスを探るワークを予定しています。
どうぞ、日々の中で
“やさしさを自分にも”
少しずつ思い出してみてください。
(執筆:高橋みさ/EQ統合プラクティス主宰)
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