なおみん

「聴く」っていうと、私、誰かに相談して良かったと思うこと、少ないねん。相手が、一生懸命なのは、わかるんだけど、 話が終わったらやっぱり 相談しなければよかったと思うことが多いねん

高橋右

あ〜、それな〜。 この間も ある人が「コーチ、カウンセラーの 99%が 話を聞いてない」と言っているのを聞いて ショックを受けたんやわ。 本当かどうかはわからないけれど、少なくとも それが、その人の肌感覚なんやろな

ということで今回は

今回のテーマ

1)なぜ、話を「聴いていない」「聴かれていない」問題が起こるのか? そして
2)それを解決するのに どうしたらいいのか?さらに
3)なぜ、「傾聴」は知性を磨くトレーニングなのか?

について書きます。

自分の話は他の人には迷惑?!

ある本で、「自分の話なんて他の人には迷惑だと思っている人が多い」、という話を読みました。こんな話です。

あるインタビュアーが、 さまざまな人に、こうたずねました

「あなたの話を一番聞いてくれる人は誰ですか?」

すると相手の人はほぼ例外なく一瞬、沈黙するんだそうです。 それから一人か二人の友達や、家族の顔が、一瞬、思い浮かぶのですが、その後で「聞いてはくれるけど、ちょっと深い話になると、正直言うと、ちゃんとは聞いてくれない」とつけ加える人が多いらしいんですね。

私は、この話を読んだときに、「えっ、これは、日本の話かな?」と本をもう一度確認すると、日本ではなくてアメリカの話だったのです。

高橋右

どう思う?

なおみん

そやな、私も重くなりそうな話は、遠慮するかも。

高橋右

わたしも、びっくりしてな、その続きを読んでん。

本のインタビューの回答では「他に聞いてくれる人いるけどその相手は、セラピストとかカウンセラー、ライフコーチ、美容師、さらには占星術師の方たちに、自分にとって本当に大事な話を聞いてもらっている」ということでした。

つまり、お金を払って聞いてもらっている、という状態なんですね。

さらには、そういうセラピストとかカウンセラーなどのプロにも、相談するのが怖いっていう人も私の周りには多いです。

なぜかというと、自分の言ったことがちゃんと伝わらなくて、ろくに理解もしないのに、見当外れなことを言われてしまうんじゃないかという、恐怖感があるからだそうです。

まとめると、私たちは自分の大事な話とかちょっと重めの話というのは、話すこと自体が他人に迷惑だと思っているし、もし話したとしても

ちゃんと聴かれていないことが多い

ということではないでしょうか?

私たちは聴かれていない

なぜ、ちゃんと「聴かれない」ことが起こるのか。

これは、私がコーチングを学び始めたときにも 言われていたことなんですが、

私たちは、しっかり聴いてもらった経験がない

からではないかと思います。

もちろん、音が聞こえたら耳の「鼓膜」がふるえて、業務連絡などはしています。しかし、本当に自分のことをしっかり聴かれた経験がないのではと思います。

これは残念ながらプロフェッショナルに相談に行っても同じことが起こっているのじゃないかなと思います

聴かれない理由には、時代背景もある

なぜ、 しっかり聴かれないということが起こるのでしょうか?

このことは長い間、問題になることはありませんでした。

過去、世の中の価値観が一つしかない時代というのもあったでしょうし、世間では、権威がある人、例えば「親とか上司とかが言うことが絶対」という時代もありました。

そうすると、「上の人の言うことは聞くもの」ですから、自分の考えをしっかり聴かれるという経験はできない環境だった、そういう時代が長く続きました。

しかし、今の時代、皆さんも感じていると思うのですが、世の中に、いろいろな価値観が出てきています。そうすると目の前にいる人が私と同じ考え方や感じ方をしている保証はどこにもないんですよね。

なおみん

自分が「ちゃんと聴いてもらっていない」なんて、思ったことなかったけどな

高橋右

そやろ、私達みんな「聴いてるつもり」「聴かれているつもり」やったんとちゃうかな。

なおみん

そんで、気がついたら、いつのまにか「えらい話がずれてた!」みたいになるんかもな

「自分は相手のことを知らない」という前提に立つ

ですから、今、人の話を聴くためには

「自分は相手のことを知らない」という前提に立って聴いてみないと、相手のことを本当に理解できるようにはならないのです。

そういうことが起こっているのです。

コーチングをしていても思うのですが、コーチングで相手の話を聴くことは、「相手という新しい世界を知る」だと思っています。

こちらの聞く能力が高まれば高まるほど、相手の持っている新しい世界について、より深く知ることができる、そんなイメージを持っています。

だからコーチの人は、私も含めて「聴く」トレーニングを常に常にしています。それに加えて、今、私はインテグラル理論という世界をとらえる見えない地図を、勉強していますが、なぜかというと、世界には自分の知らないことが、たくさんあるという前提で人の話を聴かないと、大事なことを聴き落としてしまうからです。

「傾聴」は筋トレ

「傾聴」は新しい世界を知ることです。新しい世界を知るためには「傾聴」のトレーニングが必要だと思っています。

「傾聴」は筋トレみたいなもので、使わなければにぶります。体だって、ずっと家の中にこもって使わないでいたりすると、体がなまりますよね。それと同じように「傾聴」も使わないとなまります。

「傾聴」がなまると、新しい考え方や新しい世界を持った人や、自分と違う世界を持った人が目の前に現れても、今の自分の考え方でしか見られなくなって、理解できない、ということが起こってしまいます。

高橋右

こんなん言いながら、最近あんまりストレッチしてへんなぁ

なおみん

体、硬くなるで〜

「傾聴」のトレーニングが知性を磨くわけ

ですから、コーチは常に「傾聴」のトレーニングをするのですが、トレーニングすると「すごくいいこと」があるんですよ。

世の中には色々なコーチング・スクールがあって、カウンセリングでもいいですけど、必ずそこには、「傾聴」のトレーニングがあります。

そういうトレーニングをすると、「自分が何を聴いていて」「何を聴いていなかったか」に気付きます。

この、何を聴いていなかったに気づくときが、

すごいチャンス

なんですね。

あなたの世界が広がる時です。

だから是非、ご自分の世界を広げたいと思ったら、どこかの「傾聴」トレーニングに参加してみてください。

「傾聴」トレーニングの楽しみとは?

それだけではありません。「聴く」ことがどういうことかの他に、「しっかりと聴かれる」とはどういうことがが、同時に体験できます。

つまり、自分の内側の世界がどれだけ、広がる感じがするか、そして相手がいかに自分の思っていた以上の深い世界を持っているかに気が付くという、そんな楽しみがあります

だから、私は「傾聴は知性を磨くトレーニング」だと言っています

今、残念ながら世の中には「自分の話は他人には迷惑」と思ったり、「しっかり人に聴いてもらえなかった」悲しい経験のある人で満ちあふれています。

でも、本当に聴くということは新しい世界を知るということと同じですし、自分自身についても新しい発見があります

だから、よかったらぜひ「傾聴」という知性を磨くトレーニングをしてみてくださいね。

まとめ

「自分の話は他の人には迷惑」と思う人が多いのは、私たちが本当には聴けていないからです。でも「聴けない」のは私たちが置かれてきた時代背景が関係します。私たちは聴いていないし、聴かれていないのです。

でも、これからは、「自分は相手のことを知らない」という前提に立って聴いてみるのはどうでしょうか。「傾聴」のトレーニングはあなたの知性を磨きますし、その他にも楽しみもがありますよ。

なおみん

「自分の話は他の人には迷惑」という考え方は、相手を気遣っているようで、実は、相手も自分も「心の豊かさ」から遠ざけているのかも・・・

詳しい内容は動画でどうぞ

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