「一年の抱負(ほうふ)」と聞いて、あなたが思うことは何ですか?
ここでは「とりあえず一年の抱負(ほうふ)を書こう」ということを書きます。
ほうふ【抱負】
心中にいだき持っている計画や決意(広辞苑)
あたためると、ヒヨコが生れそうな感じの言葉ですね(^^)/
「―年の計は元旦にあり」と書いてくれた知人がありました。
その人は、ちょっと控えめで、恥かしそうで、まるでこんなことを考えているみたいでした。
「自分は、一年の目標を立てたりするのが好きだけれど、人さまにそれを押し付けるのはどもう好きじゃない」
奥ゆかしくて素敵ですね。
さて、一年の抱負というと、
1 興味を持つ人
2 持たない人
3 毎年一年の抱負を書いている人、
3 そんなもの書いても途中で忘れるから書かないよという人、
いろいろあるかと思います。
私なんかは、この4通り、全部経験していますね。
「一年の抱負」を書く目的は?どんないいことがある?
でも。
このごろは一年の抱負を、手帳の最初のページに書くことにしています。
理由は、やっぱりイイからです。
手帳の最初に書いておくと、ですね。
こんないいことがあります。
1)一年の「指針」になる
2)年の途中の「道しるべ」になる
3)年のおわりの「振り返り」が楽ちん
そして、いい感じで、するっと、次の年につながっていく感覚があるからです。
だって人生にはやることいっぱいありますからね。
ぼーっとしていると「いろいろやったけけど、結局なんだっけ?!」となってしまうことがあります。
そこで、一年の抱負として「自分は、今年一年、何に集中するのか」を書いておくと「そうだ、私は、これをやってるんだ」と、確認できるわけです。
なので自分が本当に大事にしたい実践を1つ決めておくと、1年経ったときの達成感や満足感が全然変わってきます。
一粒で3度おいしい「アメちゃん」みたいな感じです。
なので、ここでは、「3分禅コーチング的、一年の抱負」について書いてみます。
ご興味のある方は、やってみてくださいね。
数日間かけて、ゆっくりやるので、
忙しい方でも大丈夫ですよ。
「えっ、数日?」と思った、そこのあなた
私は、一年の抱負は
一か月ぐらいかけて、ゆっくり考えていいと思っています。
後から、徐々に整えていけばいいと思っているからです。
セミナーなどで、「えいっ」と書く一年の抱負も悪くないですが、
熟成タイプの抱負も、いいものですよ。
まずは、手帳の最初のページにこれを書こう
それで、まずは、とりあえず、
手帳の最初のページに
あなたの「一年の抱負、ver1」を
さらっと、鉛筆などで、書いてみてください。
うまく書けなくても、テキトーでいいんです。
これから熟成させますから。
余談:イタリア人に学んだ「生活を熟成させ楽しむ」コツ
ちょっと余談です。
昔、 ロリータさんという友人宅に招かれたことがあります。
そのとき、彼女の家の中をぐるっと案内してもらいました。
とっても素敵なお宅だったですが、
一つ忘れられないことがありました。
それは「装飾途中の部屋」がある、ということなのです。
ロリータさんのご主人は、イタリア人の経営者で忙しい方なのですが、同時に多趣味な方でした。
それで彼は、家の中に、ミケランジェロみたいな壁画を描いているのです。
びっくりしましたね。
しかも、ロリータさんはけろっと
「これね、何年もかけてゆっくり描いていくの」なんて言っているのです。
2度、びっくりしました。
何年もかけて、少しずつお気に入りの家をつくる、という発想は、私にはありませんでしたからね~
なので、一年の抱負を一か月ぐらいかけて書いたっていいじゃない、と思うわけです。
(余談は、ここまで)
あなたは誰なのか? 一年の抱負はそこから考える
前提として、世の中にはどんどん情報があふれ、変化のスピードも速くなっています。
だから。
だからこそ。
この一年をどう生きるかを考えるときは、「自分が誰なのか」に土台に置くことをお勧めします。
でないと、情報量とスピードに押し流されます。
自分の土台を意識することは根無し草にならなずいきいきと生きるためにとても役立つことだと思います。
過去の中ににある『大事なもの』
それで今日は、「あなたは誰なのか?」を知るために、
過去の中ににある『大事なもの』
に意識を向けたいと思います。
過去、っていっても
後ろ向きになることではありません。
「マインドフルネスは、今を大事にするんじゃないの?」
という質問も聞こえてきそうですが、
ここでは「過去そのもの」より
「過去の体験の中にある『大事なもの』を意識する、というイメージ」です。
ではさっそく、こんなことをやってみましょう!
去年1年間どんなことを実践しましたか?
これを書き出してみてください。
さらに、去年あなたがそれをやったのは、どういう動機からなのか(動機)何のためだったのか(目的)なぜそれがあなたにとって大事だったのか(価値観)
動機、目的、価値観をそれぞれやったことの横に書き添えます。
これらは、目に見えないところで、あなたの実践にエネルギーを与え、支えてくれたものです。
動機、目的、価値観は、 「あなたは誰か?」の答です。全部ではないにしても、大事な部分を占めています。
動機、目的、価値観は、あなたの今年の実践を支えてくれる可能性が大ですので、ぜひ、書き出して、明確にしておいてください。
たとえば、私の場合だと
【コーチングの質のアップに取り組んだ】
目的、より質の高いコーチングセッションを提供するため
動機、今ご一緒しているクライアントさん、受講者さんに貢献する
価値観、よりよい体験を一緒に作りたい
【タンザニア に行った】
目的、未知を体験する
動機、迫力あって面白そう
価値観、いろいろな世界に触れたい
こんな感じですかね。
書き出してみたら、
前回、手帳の最初にさらっと書いた
「あなたの一年の抱負の第1バージョン」と
照らし合わせてみてください。
その抱負は、あなたの
あなたの「目的」「動機」「価値感」につながっていますか?
つながっていたらOK!
ちょっとずれていたら。修正。
これで「あなたの一年の抱負の第2バージョン」ができましたね。
こんな風にちょっとずつ
一年の抱負を作っていきます。
余談:もし、タンザニアのセレンゲティとシンクロしていたら
またまた余談です。
タンザニアのセレンゲティに行って、たくさんの野生動物に出会いました。
そういうと、よく人から「人生観変りましたか?」と聞かれます。
私がタンザニアで感じたのは、飼育されていない、野生の動物の圧倒的な美しさです。
今思うに、あの美しさと、私の人生をシンクロさせたら、もはや私は日本に住んでいないような気がします。
私は、日本を出るまえに、日本の人に、私が学び得たことをもっとシェアしたいと思っているんですよ~。
(余談はここまで)
未来:あなたの理想をリソースにする
「理想をリソースにする」と口に出して言うと、なんだかダジャレのようですが真面目な話なんです。
マインドフルネスでは今、ここ、現在をとても大事にしますが、ここではあえて未来を意識します。
もっと言うと未来と言うよりも、あなたが実現したい理想です。
あなたが実現したい理想はなんですか?
ざっくり「理想は?」と言われても、なかなかでてこない、というときのために、目安となるような、質問あげてみますね。
1)仕事面で、あなたの理想は何ですか?
2)人間関係での、あなたの理想は何ですか?
3)健康面では、どうですか?
4)住宅など、住む環境ではどうですか?
5)経済面では、どうですか?
6)楽しみや、趣味の面ではどうですか?
7)学びや、成長という面ではどうですか?
8)ライフワークという面では、どうすか?
9)つまり、あなたが実現したい理想を一言で言うと?
全部、答える必要はありません。考えてみたい項目だけ考えると面白いと思います。
あらためて、一年の抱負を言葉にする
これから、いよいよ一年の抱負を言葉にします。
そのために、あなたの「過去」「未来」「現在」を統合します!
えええ~っ、どうやって。
大丈夫です。そのために、ここまでいろんな課題をしていただいたのです。
まず、過去。
過去の体験を振り返って、自分が何を大事にしているのかを知りました。
自分にとって印象的だった行動の目的、動機、価値観を書いてもらいましたよね。
そして、未来。
ここでは自分の理想を書き出してもらいました。
ここから、最高の1年、つまり今年の抱負を考えます。
今年は何をしますか?
これを手帳の最初のページに書きます。
この文章を書こうとしていたときに、さきほどの読者のNさんから、こんなメールをいただきました!
ーーーNさんの感想ーーーー
「昨年の体験の中にある大事なもの9つが浮かんできて、それぞれについて
ご教示いただいたように動機・目的・価値観について書き出してみました。」
「理想の自分・今年やることリストも書き、なんだか幸せな毎日を新鮮な気持ちで送ることができています。ありがとうございました。」
ーーー感想ここまでーーーー
キャ~、すごいシンクロニシティです。
私はこのテーマを「自分が大事にしていること」➡「自分の理想」➡「今年の抱負を書く」という流れで書こうと、まさに計画していたのでした!!!
よかったら、ぜひやってみてください。
「なんだか幸せな毎日を新鮮な気持ちで送ることができる」と報告が来ているのですから!
まとめとして「嫌われる勇気」の哲学者、岸見一郎さんの言葉をご紹介
今回は「過去」「未来」「現在」を統合して、今年の抱負を考えていただきました。
これに関して、アドラー思想で有名な、岸見一郎さんはこのように言っています。
「今を生きることが大事」
「過去と未来にとらわれてはいけないけれど、理想はかかげていいのです」
「理想は未来にあるのではなく、ここにある」(NHK 100分de名著の「マルクス・アウレリウス」より)
ここまで、「過去」「未来」を見てきましたが、それは「現在」を生きるためなのです。
もっといえば、幸せな気持ちというのは「現在」を十分に生きることから生まれます。
これは古今東西の偉人が言っていますし、科学的にも検証されつつあります。
なんといっても、そうすると「なんだか幸せな毎日を新鮮な気持ちで送ることができる」というご感想があったぐらいですから。
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