
マインドフルネスを軸にしたパーソナルコーチ。
学びを支える学習ファシリテーター、研修講師として活動しています。
- 国際コーチング連盟プロフェッショナルコーチ(PCC)
- CSA認定コーチング・スーパーバイザー(イギリス)
- 国際コーチング連盟登録メンターコーチ
- ICFジャパン Code&CCアンバサダー
- SEI EQアセッサー & EQプラクティショナー(シックスセカンズジャパン)
- Search Inside Yourself Engage 修了(Google開発マインドフルネス&EQプログラム)
- NPO法人ヘルスコーチ・ジャパン トレーナー
- 元・関西医療大学 非常勤講師
- 同志社大学大学院 工学研究科 電気工学専攻(工学修士)
これまでに 2000名以上へ研修・1500時間超の個人セッションを提供。
論理的思考と感情・感覚の双方をバランスよく扱えるコーチングを強みとしています。
「自分らしく働き、生きたい」と願う方へ
仕事・家庭・仲間…大切なものがいくつもある中で、
「今のままでいいのだろうか?」
「自分らしさを取り戻したい」
そんな思いを抱える方に、私は長年寄り添ってきました。
コーチングとマインドフルネスは、“やり方”よりも あなた自身の内側にある答え を見つけ、“がんばり方”を変えていくための大切な道具です。
なぜエンジニアからコーチになったのか?
あちこちで仕事をしていて、いちばん聞かれる質問がこれです。
「どうしてエンジニアからコーチになったんですか?」
ここからは、コーチになった理由、特になぜエンジニアからコーチになったのか。
さらにマインドフルネスに力を入れているのはどうしてか?をお伝えします。
「よく生きるには?」を考えるためにエンジニアになる
「どうしたら人は、よく生きられるのか?」
大学院では人工知能の研究に携わり、“言葉の仕組み”を探求。
その後、ベンチャー企業で翻訳システムの研究開発に従事しました。
しかし、出産・退職を機に訪れた“喪失感”が、私を深い問いへと導くことになります。

■エンジニアから主婦へ:仕事の喪失と気づき
数年間携わった「コンピューターを使った翻訳システム」の開発、もう少し形になるまで続けたかったものの、当時の私は、「ここらへんで、子どもを産んでおかないと、生物的に大変だろう」との思いもありました。(かなり理系な考え方ですね^^;)
すると、願いがかなって、すぐに男の子を授かりました。
そして出産直前、義母から「仕事をやめてほしい」と告げられたことを期に退職。
当時は義母に「NO」を言う気持ちは全くなかったので、あっさり受け入れました。
しかし、仕事をやめ、赤ちゃんと二人きりの生活が始まると、「しまった、人生、真っ暗だ!」と強い喪失感に襲われます。
頭では「衣食住に心配がなく、夫も赤ちゃんも健康」という恵まれた状況を理解しつつも、心の中では「真っ暗だ」という声が鳴り響く状態。
この時、実際に仕事を失って初めて、「自分にとってどれほど仕事が大事だったか」を思い知ったのです。
■アメリカの砂場で気づいた “相互尊重の価値観”

「人生、真っ暗だ!」という思いを抱えながら育児を続ける中、夫の仕事の関係でアメリカ・サンディエゴに2年間滞在することに。
「チャンス」だと思いました!
私が引っ越した地区は、とてもインターナショナルで、さまざまなバックグラウンドの人がいました。
そんなインターナショナルな公園の砂場で子供を遊ばせながら、仲良くなったお母さんたちに、エンジニア時代の問い「よく生きるには?」のヒントを求め、価値観、特に宗教観についてインタビューをさせてもらいました。
日本では、宗教について語ることはほとんどありませんが、ここでは、さまざまな背景の人が同じ地域に暮らしているので、お互いの理解のために、宗教観の話題も抵抗なくできます。
ダイバーシティが尊重される環境で、キリスト教、イスラム教、ユダヤ教、そしてアフリカの宗教など、様々な背景を持つ人々の話を聞く中で、特にトルコ出身の女性との対話が印象的でした。
トルコ出身の女性が教えてくれた、宗教を超えた美しさ
そのトルコ出身の女性は、母国で育った頃は近代化の影響もあり、イスラム教についてほとんど知識がなかったそうです。
ところが、アメリカに移住し、大学で宗教学を学ぶ中で、「イスラム教は、実はとても美しい宗教だ」と初めて心から理解したと言います。
そして、彼女は私に宗教を尋ねてきました。
私は外国で「無宗教」だと伝えるのは避けるべきだと聞いていたため、彼女には「仏教徒だ」と答えました。
実質は無宗教に近かったのですが、驚くべき言葉が返ってきたのです。
彼女は、「仏教も、とても美しい宗教だ」と言ったのでした。
この言葉に、私は心底、衝撃を受けました。
それまでの私の固定観念では、「イスラム教徒は、当然ながらイスラム教が最高だと思っているはず」でした。
しかし、彼女はイスラム教も仏教も、同じように美しいと捉えているのです。
そして、ただ「生まれた国がトルコだから」イスラム教が身近なのだ、というスタンスでした。
イスラム教徒である人が、仏教についてこれほどまでに敬意をもって語る。
それは、私にとって全く想像もしていなかったことでした。
この瞬間、私はお互いの違いを認め、尊重し合うことの素晴らしさを深く感じたのです。
PTA会長で直面した「人の気持ちをそろえる」難しさ
米国生活を終え帰国後、2年たらずで東京郊外の小学校のPTA会長を引き受けました。
皆さんは、PTAにどのようなイメージをお持ちでしょうか?
私が会長をしたPTAは、一般的なイメージとは異なり「あそこのPTAは怖い!」と言う評判が立つぐらい異色でした。
いつも議論が熱く、活発で、まるで「言葉の空中戦」のような様子が恐ろしく感じられていたようです。
そんなことも何も知らずに、アメリカから帰国して、まったく初めての土地でPTA会長になりました。

「子どもが遊ぶ町を安全にしたい」という強い思い
私が引っ越し早々、誰もなりたがらない会長職を引き受けたのは、「子どもが遊ぶ町を安全にしたい」という強い思いがあったからです。
アメリカでは「治安が良い」とされる地域に住んでいましたが、それでも日本とは比べられないぐらい危険で、子供たちだけでは外遊びができない環境でした。
その緊張感が本当に嫌で、日本に帰って来た時は本当にホッとしました。
けれども、日本の状況も変わりつつあると聞き、自分が住むこの地域をアメリカのようにしたくないと思いました。
活動成功の裏で体調不良:「人の気持ち」がもたらしたストレス
PTA会長として、学校、警察、商店会と連携して防犯マップを作成するなど精力的に活動しました。
結果、地域内の不審者数が大幅に減少しました。
しかし、活動は実を結んだものの、私はわずか1年で原因不明の高熱が一か月続くなど体調を崩してしまいました。
今思えば、それは極度のストレスだったのでしょう。
私は、PTA会長職を「大した仕事ではない」と甘く見ていましたが、これが大きな見込み違いでした。
何が大変だったかというと、役員間で「話が通じない」こと、そして意見の対立がいつまでも続くことでした。
これは、論理を扱うエンジニア時代や、異文化交流のアメリカ時代にも感じたことのない種類の難しさでした。
今振り返ると、それはまさに「人の気持ちをそろえ、行動につなげる」ことの難しさだったのです。
コーチングとの衝撃的な出会い:「母親」という名の制約からの解放

PTA活動で「人の気持ちをそろえる」難しさに直面し、苦悩していた時、同じように感じていたPTA役員が見つけてきたのが「コーチング」でした。
この学びは、私にとってコーチング技術の習得に留まらず、自分自身と徹底的に向き合うきっかけとなりました。
まずはPTAで、さらに地域で、コーチングを学ぶ学習会活動を始めました。
コーチングの最初の衝撃は、自分と向き合うこと
コーチングの最初の衝撃は、次のような考え方と向き合うことでした。
何をやるか、自分で決めているか?
やり方も自分で決めているか?
他人が決めたルールに
何も考えずにしたがっていないか?
そもそもそれは、自分が心からやりたいことか?
「えっ?ルールに従わないなんて?」「自分がやりたいことするなんて、そんなの無理じゃない!」
などと反応している自分がいましたが、「私は母親なのだから自分の人生を生きてはいけない」「いつも子どもを優先すべき」と思い込んでいたことに気づかされたのです。
仕事を捨て「母親に専念する」ことは、私にとって自分を捨てることと同じでした。
当時の私には、読書や映画鑑賞など、やりたいことがたくさんありましたが、子育て期にはそれをすることを自分に許してはいませんでした。
その苦しさを「世間のあたりまえだから」と押し殺し、「結果を出すPTA会長」として振る舞っていましたが、本当は「自分を捨てるふり」をしていただけだったのです。
息子に押し付けていた「母親の人生」からの解放
さらに衝撃的だったのは、この「自分の人生を生きない」というルールを、子どもにも押し付けていたという事実でした。
男の子である息子たちに、自分がかつて「男に生まれ、仕事をバリバリしたかった」という願望を無意識に背負わせていたことに気づかされたのです。
コーチングが教えるのは、能力や意欲を引き出すためには「その人らしく、自分の人生を生きることが何より大切だ」ということです。

この気づきを機に、私は「自分の人生を取り戻せ!」を軸に、子どもの世話を優先する「面倒見のよい母親」をやめました。自分の生き方や子どもへの接し方を変え、子どもに自分の時間をすべて捧げることをやめたのです。
ここが、まさに私の「人生、V字回復!」のターニングポイントとなりました。
それぞれの道をしっかり歩みはじめる
コーチングを通じて私は次のことを学びました。
「自分を捨てなくていい」
「自分を大事にして活かしていい」
「他人と違っていていい……」

それらの姿勢が、決して自分だけのわがままではなく「周囲の人も大事にする方法」だと学びました。
そして、私は少しずつ仕事を再開し、少しずつ献身的な母親もやめていきました。
すると不思議なことに、子ども達は自分の道を自ら選び、しっかりと歩み始めたのです。
ひとりは、野球部を経て高校生活を謳歌し、関西最難関大学に進学して演劇という道を、もう一人は、甲子園を目指して野球に毎日を捧げ、その後国立大医学部の道を選びました。
私自身は、2008年よりコーチ・学習ファシリテーターとして活動を開始しました。
コーチング活動の中で感じた「物足りなさ」
コーチ・学習ファシリテーターとして活動し、個人の「自分らしさ」を解放する支援は実を結び始めました。
しかし、活動を続ける中で、従来のコーチング手法に対して、疑問や物足りなさを感じるようになりました。
特に、論理的な思考や目標設定だけでは触れられない、クライアントの奥深くにある感情や感覚の部分へのアプローチに限界を感じていたのです。
私は、その答えを探すため、精力的に学びの場を探し始めました。
この「物足りなさ」を解決し、人をより深く、そして自由にできる方法はないか――。
コーチングの物足りなさを解消した、Google発祥のマインドフルネス

次男の高校野球引退のタイミングで、自分自身の活動を本格的に再開した私は、英語の原書や論文を読み、これはと思うものがあれば、海外にも出かけました。
また、コーチングの国際会議やハーバード大学でのコーチング学会など、ためになると思うものがあればどんどん探してきて精力的に参加しました。
そして、探し当てたのが、Google社で開発されたマインドフルネス・プログラムでした。
今や、マインドフルネスの科学研究は世界で競うように行われ、その研究成果もどんどん発表されています。
とはいえ、インターネットで海外セミナーに申し込むなんて、初めてのことでした。
他にも、英語力のこと、土地勘の無さ、そもそも本当にこのセミナーは実在しているのか……など、一人で行くことに不安も一杯。
しかし、行って自分で確かめてみないことには何も始まらないし、わからない。
つまり、マインドフルネスのやり方を知るには、Googleの本拠地、サンフランシスコに行くしかないではありませんか!!
そういう訳で思い切ったのです。
行ってみて、正解でした。
マインドフネスは、それまで私が感じていた「コーチングに対する疑問、物足らなさ、窮屈さ・・・」を解決するかも、とわかったからです。
私自身の例でいうと、大学時代からマインドフルネスに出会うまで、ずっと理系、論理的に考える傾向が強かったです。
ところが、マインドフルネスに出会うことで、感覚とか感情が呼び覚まされました。たとえば、子供のころ、絵を書いたり、楽器に親しむのが好きだった、ということを思いだしました。
そういう感覚と感情が、それまでの論理中心の傾向に加わると、毎日の中から余計な力が抜けていくのです。
その後、Google社で開発されたマインドフルネス・プログラム(SIY Engage)に参加し、世界18か国あまりの受講生とともに、第1期卒業生となりました。
私の願いは「その人らしさの発揮と調和」
私の願いは、ひとりでも多くの人が「その人らしさ、本来の力を発揮して生きる」ことです。
その上で、一人ひとりが「内側の調和をはかりながら」生きていくことです。
そのために、私自身が「自分の人生を取り戻す」きっかけとなった、コーチングや、マインドフルネスを提供しています。
若いころからの問い「よく生きるにはどうしたらいいか?」に対する第一の答えは、「自分自身に帰る」こと、と思うようになりました。
その先に「一人ひとりが、内側の調和をはかりながら生きる」があると思います。
イメージとしては、こんな感じです。

高橋美佐 についてのトリビア
- 大阪府高槻市出身、東京に20年、アメリカに2年、現在は京都で15年以上。
- 23歳で結婚(はやっ!)ぎりぎり学生結婚です。
- 子どもは息子が2人。1990年生まれ、1993年生まれ。オモロイ子たちです。
- 性格: 真面目、静か。ちょっと慌てる。講師のときは熱いと言われる。
- ハマっていること:ウクレレ。数学科出身のマインドフルなギタリスト先生に出会えてホント楽しい。
- 好きなモノ:TVドラマ。朝ドラ、大河がキホンで、あとは、そのとき面白いもの
- 苦手なモノ:決めつける人
- 好きな言葉:「頭寒心熱」(Cool Head Warm Heartを四字熟語にした^^)
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